“雪育”とは、ひと言でいうと「スノーリゾートにおける活動が子供の様々な成長を促進する」という考え方。児童心理を専門にする大学の先生によれば、「スノーリゾートでの非日常体験が子供に及ぼす影響はとても大きい」そうです。

たとえば、スキー・スノーボードの滑走シーンを思い浮かべてください。そこには、「止まる」「曲がる」「スピードをあげる」といったように、常に自分の意志によって、適切な次の行動を考えて決める必要があり、また、「止まれない」「曲がれない」「スピードを抑えられない」といった、できないことに対する試行錯誤も連続します。

自分で考え、工夫して乗り越えようとする「自己決定」と、課題をクリアしたときの、自分はできるという「有能感」。これらは、子供の「自律性の発達」に高い影響力を及ぼします。スキーやスノーボードは、自己決定し、有能感を感じることができるシチュエーションがとても多いスポーツ。他の自然体験と比較しても同等か、それ以上の効果が期待できるそうです。

たしかに、板の履き方や基本姿勢など、最初に教わらないとできないことも多い反面、実際に滑るときは、そのすべての判断が自分にゆだねられるわけです。自分の制御できるスピードは? 転んでいる人がいる! どうする? などなど、その時々の状況判断、自己決定が必須となります。

そんな課題をクリアしつつ、思い通りの1本を滑ることができたときの達成感、つまり有能感を感じられるチャンスが多いのも、このスポーツ特有のものかもしれませんね。さらに、自分の成長が実感しやすいため積極的になる傾向も。意欲を持って物事に取り組む姿勢を身に付けることにも有用なのです。